今回は、「健康面が気になるので、何かアドバイスが欲しい」という30代男性の「ヒデ」さんです。現在の健康状態については特にご説明がないのですが、筆跡にはどのように表れているのでしょうか?
では早速見てまいりましょう!ヒデさんの文字は、多くが角張って書かれていますので、行動は生真面目几帳面で社会常識や礼儀作法を重んじるでしょう。社会に対しては「きちんとした人」として評価されるよう心がけます。ルーズな人にはイライラするかもしれません。
考え方を表す左上の接筆部は「神」「県」「長」は開いていて、その他の文字は閉じているように見えますが、よく見ると「横」「谷」はあいまい型となっています。これは、基本に忠実でありながらも、置かれた状況によってはその時々で考え方を変えたり、いろいろと迷いやすい傾向があることを表しています。
宛先の書き出しは、平均的もしくは少し低い位置から始まっているので、何かを始めるに当たっては、やや慎重でしょう。文字と文字の距離は、かなり詰まって書かれていますから、せっかちで結果を急ぐ傾向がありそうです。木へんなどの左右の払いが交差しているのは「刃物運」といって、あいまいさを嫌い大胆な決断をする人に多く見られる特徴です。
また、横線の多い文字では、上下の間隔が非等間隔なので、論理や計画よりは直感を重視して行動する感覚派といえます。感情の起伏も激しいため、その時々の気分により、大成功から大失敗まで、手がけていることの結果に差が出ることもありそうです。
粘りを表すハネの強さと起筆のヒネリ傾向、更に、へんとつくりの空間が狭いことからは、何事にもご自分の信念に従い、熱意を持って取り組む方であることがわかります。
人の意見にはあまり積極的には耳をかしませんが、自分でいろいろと工夫するなど研究熱心な傾向がみられます。一人の静かな時間がなくてはならない方です。自己主張を示す、横線から上への突き出しはさほど長いほうではありません。したがって、人の上に立ちたい思いもさほどではありませんが、人から命令されたり、自分が尊敬できない人から場を仕切られたりするのは好みません。
最後に、左や右への払いはかなり長めです。今までの筆跡特徴をあわせて見ると、「ヒデ」さんは、従来の職人気質も手伝って、興味のないことには見向きもしませんが、好きなことには時間を忘れてのめり込むタイプ。好き嫌いがハッキリしていて、自己アピール力に長けた演出家です。人前でも物怖じせず、存在感のある方でしょう。
ご質問の健康に関してですが、「ヒデ」さんは、情熱家で生真面目なうえに神経が細やかな方ですから、おかれている環境や人間関係によっては、気の遣いすぎによる精神面での消耗が気になるところです。基本的にご自分の中で理想形がはっきりしているので、自然とご自分に対しても周囲に対しても厳しくなりがち。我慢の末に突然キレて後悔することもありそうです。ともすると視野が狭く独善的になって孤立し、寂しさから気の病に罹る可能性もないとはいえません。今後はご自分や相手に対してなるべく気を楽に持ち、激しい感情を開放できるような演劇や歌など自己を表現できる場や趣味などを持つことをお勧めします。
筆跡からのアドバイスは、視野を広くして仕事の全体像を掴むために、四角く囲まれた部分の、左上は開けて下はしっかり閉じて書いて下さい。さらに気持ちをゆったりと保つには、へんとつくりを少し離して書くようにしてみましょう。
「ヒデ」さんが心身ともに健康で、お仕事もプライベートも充実した日々が送れますようお祈りしています!