今回は、39歳/女性の「Mさん」です。「2〜3年前から『解離性障害』と診断され、愛情を求める気持ちが以前より無くなっている。5年ほど前は『うつ』だったが、現在とは何か違っているか?」とのことです。では早速みていきましょう!
[人物像]
Mさんは取りかかりは早い方なのですが、やや心配性で引っ込み思案の傾向がみられますので、常に安全策を考えながら、また、できるだけ目立たないように注意しながら行動されていらっしゃるようです。きれい好きで、整理整頓が上手で分析やファイリングが得意なところから、秘書や管理のお仕事の適性がありそうです。周囲からは、きちんとして礼儀正しい人といった印象を持たれます。
計画的に物事を進めるのを好みますが、それだけに突然のアクシデントに対応するのは苦手で、計画通りにいかないストレスや、いつまでも目標達成できないでいる自分を責めることがありそうです。
自己主張は控えめで、大いに協調性を発揮しながら感情を抑えつつ周囲を観察します。多くの場合、周囲の思いをよく汲み取り、リーダーのサポート役や構成メンバーの調整役として活躍される方です。
職場では自分の意思で次々と行動するよりも、誰かの指示に従うほうが気が楽なようですが、基本的に人からいろいろと指図や命令されるのは好まないのと集団行動では気を使う方なので、自分のペースとやり方で結果を出せるような環境や職種を好まれるでしょう。
[社交面]
ワイワイと大勢の人と騒いだり自分から積極的に交友関係を広げるよりも、一対一でじっくりと話し合うのを好み、更にそれよりは一人で思索したり趣味に当てている時間の方が長いかもしれません。
Mさんの基本行動パターンですが、文字中の折れ曲がる部分は角張るものと丸みがあるものが混在していますから、基本的には生真面目で社会常識に素直に従いつつも、たまに融通を利かせるなど両方を使い分けられる方です。一方、考え方を表すのは「口」などの左上の部分ですが、こちらはほとんど閉じていますから、小さい頃ご両親や先生に言われたことを今でも律儀に守り続けているような、正義感が強く生真面目な方でしょう。
[ご質問/5年前と現在の違いについて]
以前のMさんは、今よりも更に生真面目で几帳面な方であったようです。「〜しなければ」「〜べき」などの思いが多かったかもしれません。ご自分に厳しく、完璧主義の傾向があり、99%きちんとできているのに、できていない1%に着目して「私はダメだ」とご自分を責めつつ、いい加減な人やルーズな人に嫌悪感を抱いていたかもしれません。さて、解離性障害とのお話ですが、愛情を求める気持ちが以前より無くなっているのは、以前の「期待」が現在は「諦め」に変化し、より自分と世界の距離が離れて(つまりは、Mさんが世界から距離をとって)いる状態のようです。そのため現在では、基本的には真面目ながらも、行動面で少し融通性が出ていらっしゃるようです。つまり、世間と距離をとったので「安全感」が得られたように感じ、行動が少しのびのびとできるのではないでしょうか。ただその分「孤独感」は深まりますが…。これまで、ご自分を鈍感にしなければ、引きこもらねば生きていかれない状況があったと思われ、現在はそれが強化されていらっしゃるご様子です。
[筆跡改善アドバイス]
世界と適切な距離を取るためには1)へんとつくりの間は少し広めに。また、視野を広くするには2)四角く囲まれた文字の左上は閉じずに開けて書くようにしてみましょう。