今回は、経理事務のお仕事をされているM・Mさん(51歳)から、愛情面のアドバイスをご依頼頂きました。M・Mさんは、「幼少期にあまりケアされず、頼られることは多いが、自分は人に甘えたり心を開くことが出来ません。人間関係でもう少し親密感を得るにはどのようにすれば良いのでしょうか?」とのことです。では早速見ていきましょう!
[人物像]
M・Mさんは、リーダーシップ力抜群で、たいへん自主性と独立心に秀でた方です。考え方も行動も生真面目で几帳面。世の中の常識やその場のルールを外すことなく、振る舞います。
つまり、M・Mさんを一言で表すと「しっかりしていて礼儀正しく品のある女性」でしょう。ご自分に厳しく向上心が高く、常に上を見て行動するので、お仕事場では部下や同僚や上司から大いに頼られているはずです。その人のモチベーションを高め、行くべき方向への導き方には目を見張るものがあります。その分、努力しない人や口だけの人には怒りや軽蔑を思えるかもしれません。
やると決めた事は、粘り強く取り組み決して途中で投げ出すことはないので、周囲からは厚く信頼されています。論理的で合理的、堅実で保守的な面から、特に男性の年配者から高く評価されます。計画を立てて、その通りにことが運ぶことに大きな喜びを感じるでしょう。計算も得意なので、今のお仕事は天職の一つと言えます。他には、秘書的な業務や立場も向いています。本質的に懐広く、安定感があるので、周囲には人が多く、生涯に渡り孤独でいることはありません。美しいものや人、状態を好み、それらの近くにありながら、一人きりの時間もまた必要な方でしょう。
[愛情面(人間関係)について]
M・Mさんは、男性性が高く自立していらっしゃる最先端の女性と言えます。恋愛で言えば、今の時代なら、年下の草食系男子とはベストカップルとなるところです。ところで、幼少期のケアが少ないことのデメリットはスキンシップが足りないことです。それにより、「自分は受け入れられてはいないのではないか」と不安感が強くなり、常に緊張状態を強いられリラックスできなくなります。極端なことを言えば「人生が、他人が、自分が信じられず、ずっと不安や恐怖の日々が続く」ように感じることです。
幼児期の子供は生きていくために、全身全霊で両親の言外の意図を察知し、自分の本音の望みよりも両親の望みを優先するようになります。そして「ケアされないのは私が悪いせいだ」と思うようになり「良い子にならねば(親の価値観に合っていること=良いこと、と思い込む)捨てられる」、「捨てられたら生きて行けないから頑張り続けなければ」、あるいは「親に迷惑をかけないように(または親はアテにならないので)自立せねば」となります。
こういう場合、たとえ人から誉められたり好きだと言われても、「頑張ってやっているから当たり前。やらなかったら(素の自分でいたら)きっと嫌われる」、「きっと社交辞令に違いない。図に乗ってはいけない」「何か裏があるかも。もっとやれという暗黙のメッセージかも」と、不安や疑いから人の想いや言葉を受け取る事ができません。心の底では「こんな私に、そんな素敵なことが起こるはずない」と信じているのです。
さて、ではどうすればよいかというと、ご両親がご健在なら「抱きしめてもらう」…のではなく(もちろん、それもやってOKですが)、まずは「あの時は(思い当たる幼少期の映像が浮かんだら)心のそこから寂しかった、悲しかった」と認めることです。
M・Mさんは、とても頑張ってここまでやってきました。よく戦って守ってきました。その頑張りがなければここまで生きてこられなかったのです。これまでの自分が果たした役割は大きく、それはそれで良かったのだと認めてご自分を賞賛して下さい。(嫌な気分になっても是非やって下さい)そして、今日からは少し、別な方法を試してみようと決意することです。
一日一回、いつもは自分でやってしまう小さなこと、誰かへの伝言や一枚のコピーなどを、人に頼んでみましょう。最初は「断られたらどうしよう」と不安になったり、やってもらったら「申し訳なさ」でいっぱいになってしまうでしょうが、どうぞそのままでいて下さい。断られた時、湧き上がる恥ずかしさや怒りや悲しさとともに暫くいて下さい。みっともない、カッコ悪い自分を感じたら、それを赦してあげて下さい。どのような自分にも距離を取らないように、どんな負の感情にも目を背けず、受け入れてみて下さい。
自分と親密になれた分だけ、人とも親密になれます。自分を天才扱いし、大甘にしてあげて下さい。幼少期には戻れませんが、どうぞご安心下さい!取り返しのつかないことは実は何もありません。M・Mさんには準備が整いましたので、今が丁度良いタイミングなのです。きっと、新しいご自分を発見されることでしょう。そして何より楽になられるでしょう。
[筆跡改善アドバイス]
M・Mさんは、ちょっと受け身になって「出来ないフリ」をしてみましょう。それには「大」の字や「木へん」などの、横線から上への突き出しのある文字は、突き出し部分を全長の四分の一以下にする、ハネる部分は流すか、弱めに書くようにしてみて下さい。経験も知識も豊かなM・Mさんが、ご自身を取り戻し、リラックスして微笑んでいる姿が目に浮かびます。混乱を経て、驚きと喜び多い一年となりますよう!