筆跡鑑定で検索すると多くの鑑定所がヒットします。しかし、当方の見立てでは筆跡鑑定を本業とする人、つまり他に収入を得るための仕事はせずに筆跡鑑定だけで食べていける人は多くなく、当方を含め5人ほどしかいないと推測しております。その理由は、相手方から出された筆跡鑑定書に対して反論をお願いしたいという依頼がありますが、その相手方鑑定書を作成した鑑定人は大体決まったメンツだからです。
その他で筆跡鑑定人を名乗っている方々は、他にアパート経営などの本業がある、税理士など士業である、あるいは科捜研などを引退した方が言い方は悪いですが小遣い稼ぎにやっているといったのが現状と考えております。筆跡鑑定が本業ではない方の場合、経験の少なさから鑑定書の内容に不備や矛盾が見られることがあります。元警察系の方もあくまで組織内で利用される鑑定書であるため、裁判用資料としては隙だらけのことも少なくありません。そもそも、鑑定書とは言えないようなデタラメな文書もあります。したがって、反論は容易です。もちろん、正しく鑑定を行い、その結果を記載した鑑定書もあります。その場合は、反論が成り立ちませんのでご相談については辞退するということになります。