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筆跡鑑定人ブログ-24
- 筆跡鑑定人 根本 寛
- このコーナーに書くのは、事実に基づく、筆跡鑑定人の「独り言」のようなものです。お気軽にお付き合いいただければ幸いです。ただし、プライバシー保護のため固有名詞は原則的に仮名にし、内容によってはシチエーションも、特定できないよう最小限の調整をしている場合もあることをご了解ください。
日本サッカー岡田武史監督の筆跡
スポーツ新聞社の依頼で、「岡ちゃん」の愛称で親しまれる日本サッカーの監督・岡田武史さんの筆跡を診断した。インターネットの「岡田語録」などでも知られる監督の性格はいかなるものか。 つぎの署名は、競技票にサインしたもの。少し左傾した文字でサラリと書かれている。筆跡特徴とそこから読み取れる性格傾向はつぎの通り。
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「岡田」の文字の大小が激しい……これは「大字小字混合型」といい、コツコツやるよりは
変化が好きで、波乱万丈の人生を送る傾向を示している。
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「岡」の文字では左上の接筆部(せっぴつぶ)が大きく開く……視野が広く大胆な性格を表
している。あまり細かいことにはこだわらないだろう。
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「岡田」の文字の右上の転折部(てんせつぶ)が丸くなる……アイデアマンで、融通を利かし
たり臨機応変な面が得意。
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文字がアンダーラインぎりぎりのところで止まる……大胆ではあるが、ルールを大切にし、また
運動神経がよく発達している。
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「岡・武」の文字にはハネがない……飲み込みや行動は素早いが、粘り強さに欠ける傾向。
岡田監督の筆跡鑑定
■頭もセンスもよい文化人タイプ
このように見てくると、全体として、頭もセンスもよい文化人タイプで、サッカーの監督としては、着眼点や選手起用のバランス感覚などの面で優れているようだ。選手の特長を掴み、それを活かすなどの能力に秀でているだろう。
しかし、一面、ハネがないなど、粘り強さが不足気味でアッサリした性格のようだ。その意味で、勝負師としての粘り強さはいまひとつかもしれない。たとえて言えば、ちょうど大相撲の朝青龍とは正反対の性格のようだということである。
また、文字の線が程々に柔らかいので情緒面も発達し、頭がよいといって論理だけの人間ではない。理に走りすぎもせず情に流されもせず、「智と情」のバランスの取れた程の良い人柄といえるだろう。だから、リーダーとしてメンバーの気持ちを高めていくなどの面も優れているはずだ。
■先手必勝が似合いそう
このようなタイプの人は、先手を取って勝っているときは、良いアイデアも次から次と出て采配が益々冴えてくる。ただし、混戦になって、内部からも不協和音が出てくるような事態になると、スマートな人だけにアッサリ投げ出してしまいそうな気がする。 泥をかぶっても勝ちにいく、そんな逞しさが欲しいような気がするが、私の老婆心であることを願いたい。
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