石川遼君の筆跡

筆跡鑑定人ブログ-25

筆跡鑑定人 根本 寛
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石川君はゴルフ界の期待に応えられるのか

スポーツ新聞社の依頼で「ハニカミ王子」ことゴルフ界のプリンス石川遼君の筆跡を診断した。ご存知のとおり、彼は2007年のマンシングウエアオープンで、16歳3カ月という史上最年少で優勝した。これはギネスブックにも載っているように世界記録である。
今回知ったが、石川君は6歳でゴルフを始め、小学校、中学校でも全国大会で優勝しているそうで、まさに「栴檀は双葉より香し」である。沈滞している男子ゴルフ界の期待を一身に集めている。
2008年1月のプロ転向宣言以来、ヨネックス、パナソニック、ANA、トヨタ、コカコーラ、NTTドコモなどと契約し超一流の企業を総なめの状態だ。それだけ関係業界の期待を集めているということだろう。そこで、石川君が今後その期待に応えることができるのかどうか、彼の人物や将来性を筆跡から占ってみよう。
つぎは、石川君が色紙に書いた文字である。16歳とは思えないような落ち着いた筆跡だ。程々に柔らか味のある文字で、最近の若手のテレビタレントとは大違い。若手のテレビタレントの多くはギクシャクした幼稚な筆跡の者が多い。

ハニカミ王子の筆跡

■ゴルフにピッタリの感性の豊かさ

柔らか味のある筆跡は、情緒性や感性の表れといえる。このような感性面は、ゴルフのようなデリケートさのあるスポーツへの適性の一つといえる。またやる気や負けず嫌いなどの源泉ともいえる。
つぎにスター性がある。これは、「生」「石」の左払いの長さに表れている。ここを長く伸ばしてしまうのは、深層心理に「かっこう良く見せたい」という気持ちがあり、そこから無意識に長く伸ばしてしまうのだ。別名「華麗運」と言われるように、この筆跡個性の人は、格好が良く人を惹きつける力を持っている。元巨人軍の長嶋監督、女子マラソンの髙橋尚子さん、あるいは元関取の寺尾などが同じ書き方である。
「力」の文字ではハネがしっかりしている。これは最後まで力を抜かないという行動傾向の表れで粘り強さを示している。つぎに、「生きる」の文字では、横線の間隔や文字のバランスが取れている。これは、頭の良さを表している。感性が優れているといったが、感性面だけでなく理性面も優れているということだ

■アーノルド・パーマー型のゴルフを望みたい

ということで、良いことだらけでいうことはないようだが、一つ要注意の部分がある。それは、「石川」の二文字が詰まって書かれ「遼」とのバランスが悪いことだ。ここに石川君のやや計算に弱い、あるいは見積りの甘さといった面が出ているようだ。すこしせっかち傾向もあるだろう。
したがって、ぶっちぎりの強さを持つ反面、ミスして崩れる一面も結構持っているということになる。しかし、このような面は、プロの空気にも慣れ落ち着いてプレーするようになれば十分克服していけるだろう。
石川君はタイガー・ウッズが目標のようだが、私は、イメージとしては、古いかもしれないがアーノルド・パーマーがピッタリだと思う。アーノルド・パーマーの攻撃ゴルフと、石川君のチャレンジゴルフはよく似ている。
ともあれ、一ファンとして、ぜひ大きく成長していって頂きたいと思うこと切である。
追記
この原稿を書いたのは4月15日だったが、遼くんは、2日後のプロデビュー戦「東建ホームメイトカップ」では、3日目トップに立ち逸材ぶりを示した。最終日は惜しくも崩れて5位に終わったが、今後の活躍が期待される活躍だった。
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