社員自身も気付かない深層心理がそこに・・・・・
道端で知人に会ったら、あなたはどう行動するだろうか。
「やぁ!」と大きな声で話し掛ける人。気付かれないように、そそくさと逃げてしまう人。
性格によって、取る行動も全く違ってくるだろう。
文字を書くことも同じ。「性格によって、書く文字も変わる」というのが、筆跡診断の考え方だ。
「筆跡診断は人の行動から深層心理を読み解く学問。『占いと同じだ!』と否定する前に、
ぜひ一度、試していただきたい」
中小企業診断士で、筆跡心理学を15年間研究する根本寛氏は、こう話す。
筆跡診断の文化が根強い欧州諸国では、既に多くの企業が、社員の適性分析手段として活用しているという。
根本氏を講師に、まずは自分の筆跡を診断してみよう!あなたはリーダータイプ?それとも・・・・。
大物に多い大弧型
右は、松下電器産業の創業者、松下幸之助氏の筆跡だ。
少し見ただけでも、その特徴がお分かりいただけるだろう。「松下幸之」までは別段、変わったところは見られないが、「助」のつくりの部分の「力」という文字が、 大きくグーンと弧を描いている。それはまるで、そこまで抑えてきたパワーを一気に解き放っているかのようだ。
このような特徴のある文字は、「大弧型」と言って「大物」に多く見受けられる書き方。
あなたの周囲に、こんな文字を書く人はいないだろうか?
リーダー気質の頭部長突出
「木」や「大」の上に突き出た部分が長い人は、リーダー気質。
他人に命令されることを嫌い、何事も自分で判断したがる場合が多い。 文字全体の3分の1もあれば頭部長突出。
2割の人が、このタイプの字を書くと言われる。 社長だと4割。
粘り強いはね強
ペンの終わりを上に強くはねる字を書く人は、何事にも粘り強く取り組む傾向がある。
困難にぶつかっても諦めず、最後まで力を抜かない。
逆に、下に流して書く人は、壁にぶつかるとあっさり引き下がり、他のことに頭を切り換えてしまう傾向がある。
感動屋さんの右ばらい長
右へのはらいが長い字を書く人は、人や物事に感動したり、惚れ込んだりして、感情移入しやすい「のめり込み型」。
仕事も、やり出すとトコトンやる傾向がある。
左のはらいが長い人は、目立ちたがり屋で華やか。 本番に強い部分もある。
包容力のある開空間広
左側の「へん」と右側の「つくり」の間にある空間の広さは、心の広さを示している、と筆跡診断では考える。
心が広く、包容力がある人は、何事も「ゆったり」を好むため、書く字もゆったり。
へんとつくりが密着している人は、閉鎖的な傾向がある。
変化対応力のある転接丸
「口」や「田」などの四角い部分の右上の角が丸みを帯びている人は、変化への対応能力に長けている場合が多い。
新しい事にチャレンジするのが好きで、融通性もある。多少のルール違反なんてへっちゃら。
角張っている場合は、ルールは必ず守る硬派。
視野の広い接筆開
「口」や「田」などの四角い部分の左上が空いている字を、「接筆開」と呼ぶ。
このタイプの字を書く人は、視野が広く、考え方に柔軟性がある。
上に立つ人に多く見られる。
左上がきちんと閉じている人は、真面目できっちりタイプの可能性が高い。